ブランド立ち上げに込めた想い
皆さん、こんにちは。
mu ne meファウンダーのモンテッソーリ教師あきえです。
mu ne meにご興味をお持ちくださりありがとうございます。
2022年8月9日に子どもも大人も大切にするベビーブランド「mu ne me(ムネメ)」は誕生しました。
このコラムでは、mu ne meの立ち上げに至った経緯や込めた想いなどをお届けできたらと思っています。
子どもも大人も両方の想いを叶えたい
mu ne meのはじまりは今から2年前、2020年に遡ります。
当時、私は第二子となる赤ちゃんを妊娠していました。
当時からモンテッソーリ教師として、「子どもが尊重される社会」さらにはその先にある「平和な社会」を目指して活動しておりました。
そのような想いをもって活動する中での自身の妊娠。
我が子に会えることを心待ちにしながら、ベビーアイテムを用意することに心はずませると同時に、ある想いを抱くようになりました。
それは
「どうして大人の利便性ばかりが追求されているのだろう。
本当に子どものことを想ったものに出会えない。」
という想いでした。
すごく便利そうなものや使い勝手の良いものには、苦労せずに出会える一方で、赤ちゃんのことを真に考えて、自信をもって赤ちゃんに用意したいと思えるものになかなか巡り会えない。
そして、巡り会えたと思ったら、どこか「手にとった時のときめき」や「使うたびに感じる幸福感」といった大人の感情をおいてけぼりにしているような感覚に。
どうして両方叶うものがないのだろう。
大人だけでもない、子どもだけでもない、どちらの想いも存在も大切に包み込んでくれるものはないのだろうか。
そんな自身の体験を通して、
子どもも大人も大切にする「もの」をつくりたい。
そんな物質的な環境を通して、「子どもが尊重される社会」を実現したい。
そう感じるようになりました。
子どもを尊重することはもちろん大切。
でも、「子どものために」と思い続けて、大人の気持ちや感情はいつも後まわしで良いのかというと、決してそうではないと私自身は考えています。
子どもの幸せを考えたときに、子どもを守り、お世話をするその大人が幸せであることが欠かせません。
だからこそ、「大人だけでもない、子どもだけでもない、“どちらの想いも存在も”大切にしたい」と思ったのです。
そして、そんな想いを実現できるその「もの」を通して、このかけがえのない日々に寄り添いたい。
はっきりとは覚えてはいなくても、どこかずっと心の奥深くに残る“ぬくもり”を子どもに。
かけがえのないその日々に、彩りをもたらす”ときめき”を大人に、届けていきたい。
そんな想いを込めてmu ne me(ムネメ)を立ち上げました。
思いがけない悲しい出来事
「大人だけでもない、子どもだけでもない、“どちらの想いも存在も”大切にしたい」
この想いを叶えられる「もの」。
ベビーアイテムというと様々な商品があるけれど、mu ne meとして最初にお届けしたいと思ったものは「トッポンチーノ」でした。
モンテッソーリ教育で考えられた赤ちゃんを抱っこする際に使用する「小さなお布団」。
この世界に誕生する赤ちゃんを優しく迎え入れ、たっぷりの愛情とともに安心感を作り出すことのできるトッポンチーノ。
そして、我が子を迎え入れた喜びの中にある小さな不安に寄り添ってくれるトッポンチーノ。
子どもと大人どちらも大切にするこのプロダクトを作ろうと決めました。
決めてからは、はじめてのものづくりで右も左も分からない中とにかく進むこととなりました。
冒頭でもお話した通り、それが今から2年前の2020年のことでした。
第二子を妊娠しながら、どのような工場とどのような生地で、どのように生産していくと良いのか、実際にサンプルを作成して、実現に向けて動き出していました。
実際に我が子が生まれたら何度も使って試して、より良いものにしよう。
そう思いながら商品開発をしてた矢先、母体に異常が発生してしまい、突如、産声のない小さな女の子を出産することになってしまいました。
急に起きた出来事になかなか心が追いつかず、自分の中で咀嚼するだけで精一杯の日々。
しばらくは、ベビーアイテムに触れる気持ちになれず、商品開発も頓挫してしまいました。
しかし、それから半年ほど経ったころ、
「やっぱり子どもが尊重され、大人も尊重される、そんなものを通して、子どもが尊重される社会を実現したい」
という思いが再びふつふつと沸き起こり、実現に向けて再出発しました。
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納得できるトッポンチーノをつくるまで
未来を生きる子どものことを考えて、目の前にある「もの」だけでなく、自分たちの目には見えない生産背景にもこだわりたい。
そんな想いで、改めて協力してくださる工場を探し回り、様々なサンプルを作成して、「この厚みだったらどうだろう」「この大きさだとどうだろう」「持ち運ぶためにはどんな仕様がいい?」など、あらゆることを何度も試行錯誤しながら製作しました。
トッポンチーノのコットンのグラム数を「30g減らそう」などとこまかく違いを比べながら、自信をもってお届けできるまで試作を繰り返しました。
そんな日々を送る中で、新たな生命を授かることができました。
妊娠中、トッポンチーノの商品開発をする日々。
そして、無事に出産する日を迎え、まだ開発途中のトッポンチーノをもって病院へ。
はじめてトッポンチーノで我が子を抱きかかえた時の感情は、言葉で表現するのがなんだか惜しいくらい、今こうしてコラムを書いていても湧き上がってくるものがあります。
「ようこそ。頑張って生まれてきてくれてありがとう。これからよろしくね。」
そんな言葉を自然と我が子へかけていました。
その日から毎日我が子でグラム数や生地の種類、サイズ違いの5種類以上のトッポンチーノを使いながら、子どもにも大人にも丁度よい仕様を探っていきました。
実際に使う中で気付いた点を次のサンプル製作に落とし込んで改善する。
実際に製作してくださる工場にお邪魔して、使用するコットンに触れ、どのように生産されているのかをこの目で確かめるということもしました。
そんなことを繰り返して、ようやく納得できるトッポンチーノが完成しました。
商品開発をしている間、ずっと心の中にあった想い。
それはいつも同じでした。
「子どもも大人も尊重したい。
子どもには、ぬくもりを。
大人には、ときめきを届けたい!」
どちらかだけじゃない、どちらも。
そんな想いを、トッポンチーノ、パッケージ、リーフレット、ショップカード、オンラインストアなどあらゆるところに詰め込みました。
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mu ne meは今まさに誕生したばかり。
赤ちゃんでいったら新生児です。
これから多くの方にぬくもりとときめきをお届けし、愛していただけるようmu ne meを育んでいきたいと思います。
そして、mu ne meを愛してくださる皆さまと共に、mu ne meの育みを共有していくことができたら、本当に本当に嬉しく思います。
このmu ne meが「子どもが尊重される社会」、さらにはその先にある「平和な社会」に繋がっていくことを願って。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
2022.8.9
モンテッソーリ教師あきえ